ワセリンはデリケートゾーンに使っても大丈夫なの?ヴァセリンとワセリンの違いやワセリンを使ったデリケートゾーンの保湿方法
あなたはデリケートゾーンの保湿にこんな疑問を持っていませんか?

  • 「デリケートゾーンの保湿にワセリンを使ってもいい?」
  • 「ワセリンでデリケートゾーンを保湿する時の使い方?」

このページでは、ワセリンでデリケートの保湿ができるかどうか、ワセリンでデリケートを保湿する方法、ワセリンで肌トラブルが改善しない時の対処法について紹介します。
ワセリンをデリケートゾーンに使って保湿したい人は、ぜひ参考にしてください。

1.ワセリンはデリケートゾーンに使っても良い塗り薬なのか

デリケートゾーンの保湿にワセリンが使える。ヴァセリンよりも純度が高いプロペトやサンホワイトがおすすめ

ワセリンは、医薬品の軟膏の基材や赤ちゃんの保湿剤としても使われるほど低刺激です。
そのためワセリンは、肌が敏感なデリケートゾーンの保湿にも適しています。

ワセリンの効果・効能

人間の皮膚には次の3つの保湿物質があり、潤いのある肌を保っています。

  • 皮脂
  • 天然保湿因子
  • 細胞間脂質

3つのうち皮脂と同じ働きをするのがワセリンです。
ワセリンには次の2つの効果があります。

  • 水分の蒸発を防いで皮膚を乾燥から守る
  • 外部刺激から細胞を守る

医療機関でも、ワセリンとラップを使って傷を治療する「湿潤療法」も一般的になってきています。
ただし、傷口や肌が敏感なデリケートゾーンにワセリンを使うなら、なるべく純度が高いプロペト、サンホワイトを選ぶのがおすすめです。

ヴァセリンとワセリンの違い

ワセリンとは原料名であって、商品名ではありません。
これに対して、ヴァセリンはユニリーバ社が開発したワセリンを主成分とする保湿剤になります。

またワセリンは、純度によって次の4種類に分類されます。

  • 黄色ワセリン
  • 白色ワセリン
  • プロペト
  • サンホワイト

最も純度が低いのが「黄色ワセリン」で、最も純度が高いのが「サンホワイト」です。
それぞれの特徴と主な商品を紹介しておきます。

黄色ワセリン


ヴァセリンは黄色ワセリンの不純物を取り除いたものになっていますが、最も純度が高いサンホワイトに比べると黄色っぽく見えます。
安くて大容量で、特別にデリケートな部位でなければ安心して使えることからも人気を集めています。

白色ワセリン


黄色ワセリンよりも純度が高く、医療機関でも使用されています。
赤ちゃんや敏感肌の保湿にもおすすめのワセリンです。

プロペト


画像引用元:石丸製薬

白色ワセリンよりもさらに純度が高く、眼科用基剤としても使用されます。
デリケートゾーンにも安心して使えます。

サンホワイト


最も純度が高いワセリンです。
価格は他のものに比べて割高ですが、パッチテストの基剤として使われるほど刺激が少ないので、目の周りやデリケートゾーンのケアに適しています。

2.ワセリンを使ったデリケートゾーンの保湿方法

ワセリンを使ったデリケートゾーンの保湿ケアの5つのポイント
ワセリンを使ってデリケートゾーンの保湿をする際のポイントは次の5つです。

  • お風呂上がりに少量のワセリンで保湿する
  • 保湿剤は塗りすぎないように少しずつ使う
  • 保湿を行う順番はV→I→O
  • チューブタイプのワセリンを使う
  • こすらず押し込むように塗り込む

2-1.お風呂上がりに少量のワセリンで保湿する

デリケートゾーンの保湿にワセリンを使う際には、お風呂上がりに水分を拭き取らずに使うのが最も効果的です。
水分を拭き取らずにワセリンを塗り込むことで、肌内部に水分を閉じ込めることができます。

2-2.保湿剤は塗りすぎないように少しずつ使う

ワセリンを塗りすぎるとホコリや汚れが付着しやすくなり、かゆみを引き起こす原因になりかねません。
少量でも保湿効果があるので、べたつかない程度に塗るようにしましょう。

2-3.保湿を行う順番はV→I→O

デリケートゾーンの保湿は以下の手順で行います。

Vライン→Iライン→Oライン

ワセリンは粘膜に使っても問題ありません。
ただし、粘膜は皮膚が薄いため、刺激にならないように注意してお手入れを行いましょう。

2-4.チューブタイプのワセリンを使う

デリケートゾーンの保湿には、次の2つの理由からもチューブタイプのワセリンがおすすめです。

  • 量を調整しやすい
  • 雑菌が繁殖するリスクを抑えられる

雑菌の繁殖を防ぐためにも、チューブの口には手を触れないように心掛けましょう。

2-5.こすらず押し込むように塗り込む

こすって肌を刺激すると、肌のバリア機能が低下して、乾燥が悪化する原因になってしまいます。
皮膚が薄いデリケートゾーンを傷つけないように、こすらず押し込むようにワセリンを塗り広げましょう。

3.ワセリンの使用では解決できない肌トラブル

ワセリンの使用では解決できない肌トラブル→感染症によるかゆみ
乾燥によるデリケートゾーンのかゆみは、ワセリンで保湿を行えば数日で解消します。
ただしワセリンはかゆみ止めではありません。

すぐにかゆみを止めたい時には、かゆみを鎮める作用がある「フェミニーナ軟膏」や「オイラックスソフト」などの市販薬を使うのがおすすめです。
しかし次のような感染症によるかゆみは、ワセリンやかゆみ止めでは治らないので注意が必要です。

ワセリンの使用では解決できないかゆみの原因

病名 かゆみ以外の症状
ヘルペス 痛みを伴う水疱
クラミジア おりものが増える
トリコモナス 黄色っぽい泡状のおりものが増える
カンジダ 酒粕やヨーグルトのようなおりものが増える
いんきんたむし 赤い湿疹がでる
毛ジラミ 強いかゆみ以外は無症状

これらの感染症が原因の場合は、かゆみ以外にも症状があることがほとんどです。
ワセリンで保湿をしてもかゆみが続く時は、かゆみ以外にも気になる症状がないかをチェックしてみましょう。

参考:第一三共ヘルスケア

4.ワセリンでは肌トラブルが改善できない場合の対処法

ワセリンでは肌トラブルが改善できない場合の対処法→婦人科に相談

ワセリンでデリケートゾーンを保湿しても、次のような症状が続く場合は婦人科に相談するのがおすすめです。

  • 塗ってもかゆみが改善しない
  • かゆみがヒリヒリ感に変わってきた
  • かゆみ以外にも気になる症状がある

肌トラブルのみの場合でも自己判断でステロイドを使用すると、余計に悪化することもあるので注意が必要です。

また、かゆみ以外にも症状がある場合は、感染症の可能性が高くなります。
感染症を改善するためには抗生物質などの飲み薬を使って、しっかり治療を行う必要があります。

なるべく早めに婦人科を受診して、適切な処置を受けるようにしましょう。

5.まとめ

ワセリンは刺激が少ない保湿剤なので、デリケートゾーンの保湿にも最適です。
ただし、デリケートゾーンは皮膚が薄くて敏感なので、ワセリンの中でも純度が高いプロペトやサンホワイトを使うのがおすすめです。

また、ワセリンで保湿を続けても、肌トラブルが改善しない時には、なるべく早めに婦人科に相談するようにしましょう。